介護疲れを軽減できるウェアが誕生
介護用品メーカーのフットマーク株式会社と健康・スポーツ用品メーカーのファイテン株式会社とのコラボレーションで“介護者向けのウェア”が誕生した。
介護は心身の負担が大きく気を張り詰める状態も続くため、家庭介護者や介護スタッフには大きなストレスがかかる。
このウェアは、着るだけでリラックス状態へ導く。
ウェアの繊維に、ファイテン株式会社が開発した“アクアチタン”を配合することで実現した。
配合されたアクアチタンはリラックス効果が高いとされており、水溶化メタル技術からできたアクアチタン溶液を生地に含ませることで、リラックス効果が期待できる。
要介護者をケアする商品ではなく、介護する方をサポートする今までなかった商品だ。
このウェア販売元のフットマーク株式会社 ヘルスケア部の岩下恵美さんを取材した。
<取材協力 / フットマーク株式会社 ヘルスケア部 岩下 恵美さん>
介護用品開発の実績!
フットマークだからこそ開発できた商品
フットマーク株式会社は、1946年のベビーブームを受けて赤ちゃんのおむつカバーを製造する会社として東京墨田区で創業。
ある日、近所の女性から介護用の大人用おむつカバーを作ってほしいと依頼された事をきっかけに、大人用おむつカバーの製造を開始した。
80年代には社会的にも高齢化が叫ばれる中、本格的に介護用品市場へ参入。以来介護用の寝巻やシーツ、食事用エプロンなどの開発を行っている。
このウェア開発に至った経緯について、岩下さんは、
「介護のお仕事は、身体介護から生活援助、相談まで多岐に渡り、そのすべてが誰かのためを想って支える仕事です。
一方で1日、1日は時間と体力の勝負で、腰痛の方も多いと言われています。
そんなハードな状態を少しでもサポートしたいという思いから、新しい介護ウェア開発への取り組みが始まりました。」
と話す。
介護者に「リラックス」を届けたい
介護は常に気が張っている状態が続くため、息抜きをしたりリラックスできるような“自分の時間”を持つことが難しい。
ストレス解消を図ろうとしても時間に余裕がなくなかなかセルフケアに手が回らない。
岩下さんは、
「介護は精神的にも厳しい環境におかれます。そんな家庭介護者さんの体を少しでもリラックスへと導くお手伝いが出来ればと考えています。」
と話す。
超高齢時代を迎えた今、“要介護者向け”の介護用品は開発されるようになってきたが、まだまだ“介護者向け”の商品を作っているメーカーは少ないのが実情だ。
モノ作りで介護者を支える
岩下さんは、これからもお客様の要望に応える商品を作り続けたいと話す。
「今までもお客様ひとりひとりの声を吸い上げて、良い商品を作っていくという物づくりをしてきました。
今後も皆様の「こういう物が欲しい」という声を集めつつ、求められる商品を作っていくことで社会に貢献していきたいです。
そして“介護する方”、“介護される方”の両方が笑顔になれるような新しい視点の商品を開発して、介護生活を応援していきたいです。」
介護者が体を壊し介護できなくなることが一番厳しい環境に陥る。
要介護者へのケアも大切だが、介護者のケアも重要なこと。
これから介護者は、介護グッズや商品によって介護をサポートすることも、社会として取り組む必要がある。
<関連動画>
着るだけで介護疲れを軽減!? リラックス効果のアクアチタン配合ウェア
取材日:2015年3月16日
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